日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~4

2016年8月19日学会, 歯のコラム

こんにちは。
7月9日、10日に福岡で開催された臨床歯周病学会に参加させていただきました。
私は飛行機が苦手でドキドキでしたが安全運航で、あっという間に福岡に到着。
出発するとき名古屋は大雨でしたが、福岡は雨も降っておらず、安心しました(^_^)

現在、高齢でも、自分の歯を有する人の割合が増えていますが、歯周病にかかっている人の割合も増えています。実は、残っている歯が歯周病になっているのです。

歯周病の主な原因はプラークです。プラークによって付着が壊されます。そのため、治療にはプラークコントロールが大切です。歯肉の上(縁上)、歯肉の中(縁下)どちらかのプラークコントロールが不十分であれば改善していきません。ドクターや歯科衛生士の縁下のクリーニングに加えて十分なブラッシング(歯磨き)が必要です。歯ブラシの選択、磨き方から、歯間ブラシなどの補助用具の使い方、まずはブラッシングのお話からしていきます。患者さんのプラークコントロールが確立してからSRP(歯周ポケット内部に入り込んだ歯石や 細菌を除去し、根面の汚染物質を取り除くこと。)に移行します。
また、プラークの他にも歯周病が悪化する要因があります。例えばブラキシズム(歯ぎしり)です。この場合はプラークコントロールに加えて力のコントロールが必要となります。咬合が強い人には、力の受け入れる側への対応(ナイトガード、T-fix)よりも、力に対する問題を提示し日中のくいしばりを意識してもらったり、リラックスして寝てもらうなど、力の入力側への対応が重要になります。このように、プラークによる炎症のコントロールのみではなく他の要因も把握してコントロールしていかなければなりません。
・咬合性外傷
・分岐部病変
・ポケットが咬合型(中央部が深い)
・全身疾患
これらがあてはまると歯周病は治りにくくなり、進行もしやすくなります。プラークのみではなく、口腔内をしっかりと観察し、また、生活背景や食生活などからも口腔環境を損う原因を見つけ、リスクを減らしていきます。日常のブラッシングなど、歯周病治療には患者さんの積極的な参加も大切になります。治療を頑張れるよう、私たちも努力していきます!

今回学んだことを今後に生かしていきたいです。院長先生、このような機会をありがとうございました。

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写真は、新天町にあったおみこしです。サザエさんになっていてかわいいです!飾り山笠 というそうです。様々な場所にあって場所によってそれぞれ飾りが違うみたいです。
ちょうど、博多祇園山笠 というお祭りの期間でした。(^.^)

和気藍子

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~3

2016年8月11日学会, 歯のコラム

今年の猛暑にも負けずに日々臨床に励む歯科衛生士内田です。

今年も臨床歯周病学会に参加して参りました。

今年の会場は福岡!飛行機に乗って学会参加するのは北海道以来なので、学会参加ながらワクワクドキドキでした。(ワクワクドキドキも学会の醍醐味です)

今年の年次大会はのタイムスケジュールは例年と異なり、歯科医師セッションと歯科衛生士セッションのスケジュールもより盛りだくさんのプログラム内容となっており、充実した講演内容となりました。

認定歯科衛生士向けのプレミアムセミナーも開催され、初日の全講演会終了後に参加して参りました。

認定歯科衛生士以外は参加できない厳重大勢のなか
今回のプレミアムセミナーの講演内容は
急速に需要が高まっているインプラントについての講演でした。

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当院でも需要の高いインプラント治療ですが、インプラントをしたら歯周病に罹患しないとは限りません。

そのため、私たち歯科衛生士はインプラント治療を成功させるため予防の観点からインプラントを歯周病に感染させないという重要な役割を担ってます。

まずインプラントをより長く保存させるには

①プラークコントロール(磨き残し)を徹底すること
②個々の歯周病リスクの評価
③喫煙歴があるか(これ重要)
が挙げられます。

その他に全身疾患や口腔管理、インプラント治療における歯科医師との情報共有も大切な要因となります。

インプラント治療の需要が高まる中、それに平行して
インプラント歯周疾患(インプラント周囲炎)の有病率も上昇傾向にあるのも現状です。

インプラント治療を受けられた患者様が”第2の歯”としてより長くインプラントとお付き合いできるよう診る目を養いさらには技術向上に努力していきたいと思います。

今年は臨床歯周病学会だけでなく、日本審美歯科学会にも参加します!

今年の審美歯科学会は北海道なので、また飛行機に乗ってワクワクドキドキしながら…

って1人で参加するのでどちらかというととてもドキドキ…
1人旅に出掛けるような感じです

また審美歯科学会の参加報告もさせて頂きます~

しっかり勉強して、みなさんのお役に立てるようにパワフルに活動したいと思います

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~2

2016年8月11日学会, 歯のコラム

平成28年7月9日(土)10日(日)に福岡県で日本臨床歯周病学会第34回年次大会に参加させて頂きました。

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近年、高齢化で患者さんで全身疾患をもつ方が多い現実を実感する事が多くなってきました。
今回の学会では全身疾患がある患者さんへの歯周基本治療の進め方という講演が数多くありました。

歯周病は多因子疾患であることから、個々の患者さんのケース別での歯周治療の組み立てが必要になります。

例えば、慢性腎不全で血液透析を受けている患者さんは易感染であること、カルシウム拮抗剤(降圧剤)を服用していると歯茎に炎症が起きやすいこと、血圧の関係から外科処置には注意が必要なこと、がリスク因子としてあります。

今回聞いた発表は、歯科衛生士が、歯周状態を良くすることにより、慢性腎不全患者の主な死因の一つである心不全を引き起こす動脈硬化症のリスクを軽減できる可能性があることを患者さんに説明し、ブラッシングの重要性や歯周病ケアについての理解を深めてもらい、結果、医科との連携もあり、口腔内環境の改善だけでなく、腎不全患者の合併症のリスクも減らすというにことに繋がったとの報告でした。

全身疾患の知識も身につけることで、患者さんが口腔内に関心を持ってもらえるように導いていくことができるということ。また、口腔ケアの向上が全身への健康に繋がることや、患者さんの全身の特異性を知ることで、患者さんに安心して歯周治療を受けてもらえる事ができるということを学びました。

「木を見て森を見ず」
ある衛生士さんの講演で聞いた言葉です。
目先のことに目を向けがちですが、広い目を持つことで色々なことに気づけるよということでした。
私も衛生士として広い目を持って、患者さんに合った口腔ケアをしていき、患者さんを口腔内だけでなく全身の健康も守っていきたいなと強く思いました。

先週の衛生士ミーティングでは、この内容をプレゼンとして発表することができました。

この場を借りて、院長先生、このような勉強の場に行かせていただきありがとうございました。

奥野 美樹

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日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~1

2016年7月30日学会, 歯のコラム

7月9日(土)10(日)の二日間、アクロス福岡(福岡市)に於いて日本臨床歯周病学会 第34回年次大会が開催されました。

本年のテーマは「歯周治療 成功の鍵 再生療法 Step by Step」です。

当クリニックでは今年も、歯科衛生士5名と共に参加しました。

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               ※ 2日目の3人の先生によるディスカッション

再生療法は、この数年主題となっているテーマです。

再生療法は一言でいえば、

「一度歯周病で失われた歯周組織を再生する療法」 です。

歯周病の進行により、歯周組織(歯を支えている歯根膜や歯槽骨 等)が破壊されますが、
一度破壊された歯周組織は自然には元の状態へ戻ることはありません

歯周病治療では、ご家庭での口腔清掃や、診療所での歯石除去やクリーニングで、
歯の周囲の細菌を徹底的に除去することにより、抜歯を避けるよう試みるのですが、
炎症は治まっても、破壊された歯周組織はそのままです

そこで、破壊された組織を積極的に増やす治療法が再生療法です

具体的な治療法としては、このブログでも以前紹介させていただいた、
EMD (エムドゲイン) やGTR (人工膜を利用して骨を誘導する方法) がメインですが、
残念ながら十分普及しているとは言い難い現状です。

その理由として、再生療法を進めるに当たり前提となるのが

① 歯科医が歯周病の基本手技を的確に行うことができること
② 患者さんに、その効果についてご理解していただけること

ですが、この両方を満たすことが簡単そうで難しいからです。

歯科大学の教育課程では歯周病治療の手技の詳細を学ぶところまでカバーされていませんし、
歯周病の進行や治癒は、細やかな症状の変化やレントゲン所見から判断されるので
患者さんにそれを理解していただくには、治療者側の懇切丁寧な説明と受診者側の協力と闘病意欲が必要です。

「ぐらぐらで抜けそうな歯が、エムドゲインをつけたら一発でしっかりした」というような効果があればよいのですが、なかなかそういう訳にはいかないのです。

今回のテーマは、そのような普及しにくい再生療法が少しずつ(Step by Step)理解され実用化される目的でプログラムが組まれていました。

話が堅くなってしまいましたが、福岡と言えば”もつ鍋”です。

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その様子も含め、あとは一緒に参加した歯科衛生士の皆さんの報告をご覧ください。

祝! tsubasaさん ご結婚

2016年6月15日ブログ

当院の若手歯科衛生士 tsubasaさんの結婚式と披露宴が去る6月5日(日 大安)にありました。

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当クリニックからは、私(院長)夫妻はじめ、4名が出席させていただきました。

長谷川は結婚式が好きです。
皆幸せそうですし、
何たって明るい未来を感じます.

さて、新婦のtsubasaさんは、愛の結晶がお腹にいたり、とても頼りがいのある新郎との 年の差婚であったり、話題性の高い結婚披露宴でした。

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tsubasaさんのお人柄か、たくさんの祝辞やパフォーマンスでお祝いされ(不詳 ハセガワも祝辞を述べさせていただきました)、幸せいっぱいのお二人でした。
tsubasaさんの出身校である、愛知学院大学の稲垣教授もご出席され、長谷川歯科クリニックテーブルは大いに盛り上がりました。

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さてクリニックの内情ですが、tsubasaさんには、結婚後も身重ながらしばらく御勤務いただいたのち、8月頃より出産・育児休暇に入ります。

ぜひ健康なかわいい赤ちゃんを産んでいただき、休暇後も、歯科衛生士として当院で腕を振るってくださいね。

tsubasaさんの、幸せなご結婚生活、ご出産を心よりご祈念申し上げます。