コロナ非常事態宣言下の当院の取り組み その1

2020年4月12日歯のコラム

新型コロナウィルスが猛威を振るっています。
愛知県では4月10日に非常事態宣言が発出されました。

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現在の治療風景
スタッフ全員が完全防護衣着用、ドクターとアシスタントはN95マスク着用です

できれば、診療所は完全に閉鎖して、自宅に閉じこもりたいところですが、
診療制限を行ってはいるものの、
連日たくさんの患者様が来院されており、そんなわけにはいかないようです。

歯科診療従事者には必要とされる治療を提供する社会的責務があります。
しかし、歯科診療自体が、感染予防の観点から言えばとても危険な行為ですので、
診療を最小限に抑える(もしくは診療を行わない)事が重要となります。

患者様、スタッフ、そして自分自身(私:院長です)を守るため、
そして、地域社会を1日も早く平常時に戻すため
しばらく当院では

通常治療は一時中止し、必要最小限の治療のみ行うかたち

で診療を続けて参りますので、ご協力をお願いいたします。

さて、まだ災禍の最中ですが、新型コロナ肺炎発生後の当院の対応についてお伝えいたします。

2月はじめ  中国 武漢でコロナ肺炎が蔓延し、中国全土に広がり始めました。
歯科医院でのマスク不足のテレビ取材を受けました。今思えばまだ平和な感じでしたが・・・

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2月末  武漢が封鎖され、コロナ関連のニュースが頻繁に報道されるようになりました。
通院途中の感染を避けるため、患者様からのキャンセルの依頼受付を行いました。
  ● コロナウィルス 新型肺炎について

3月末  ヨーロッパでコロナ肺炎が猛威を振るい、アメリカの主要都市もロックダウンされました。
受付での検温や、待合室の整備、消毒の徹底などの環境整備を行いました。
   新型コロナ肺炎 に関する当院の治療について

4月1日  東京都で感染者が増加し始めました。
いよいよ、積極的な診療制限を開始いたしました。
定期検診患者様の予約の変更(先延ばし)を行い、日々の臨床では、コロナ対策を行った上での診療の実施となりました。
 
4月6日  東京都の非常事態宣言の発令がほぼ確実になりました。
コロナ感染対策をさらに厳格化した診療の実施、そして 通院中の患者様の治療の中断及び延期依頼を行いました。      
        
4月13日以降 愛知県に非常事態宣言が発出されました。(4月10日)
引き続き、現在通院されている患者様の中断準備、およびその後の応急処置体制の院内準備を進めていく予定です。

お通い頂いている患者様が歯科治療を中断されている中、
病状を悪化させず、またお口の機能を損なうことなくお過ごし頂けるよう、いかに工夫するかは
どの歯科診療所でも最も悩み深いところであると思います。

また、急性の症状のある患者様に対するサポートも必須であると考えております。
 

最も大切なことは、お一人お一人が感染しないことです。
地域一丸となって、新型コロナ肺炎に立ち向かいましょう!

愛知学院大学歯学部三谷教授の学術講演

2019年12月27日歯のコラム

皆様、クリスマスイヴ(24日)は楽しく過ごされたことと思いますが、中区歯科医師会は、この日に全体集会がありました。

歯科医師会の全体集会は、毎年この時期に行われるのですが、一年間の歯科医師会の活動報告や、資料の配布などに併せて、学術講演も行われます。私(長谷川)は立場上(現在副会長)サボるわけにもいかず、参加(というより運営側ですが)いたしました。
今回の講師は、愛知学院大学歯学部歯周病科の三谷 章雄.教授で、現在大学病院で行われている基礎的な歯周病治療についてのお話しから始まり、後半はこのブログでも度々取り上げている、リグロスの大学病院での応用についてのご講演でした。
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リグロスは当院でも臨床応用し、良好な成績を得ておりますが、さらに様々な応用実例をご提示いただき、意義深い講演でした。
リグロスを用いた治療法は、今後さらに臨床例が積み重ねられ、多くの患者さんの助けとなるよう期待しています。
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EBAC(口臭治療)合同研修会

2019年12月12日歯のコラム

12月1日(日)口臭治療の研修会に参加して参りました。

大阪シェラトン都ホテルです。

口臭治療の第一人者である、本田俊一先生の主催する年次全国大会です。

今年も、数百人の参加者で熱気に満ちていました。

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当クリニックで、口臭外来を担当する私(院長)と、2人の歯科衛生士(長谷川、山本)の3人で参加しました。

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口臭治療の新しい手技や、水素療法の応用など興味深い内容でした

JAO特別講演会

2019年8月18日歯のコラム

5月19日に、本年のJAO(日本オッセオインテグレーションアカデミー)特別講演会が

シロナデンタルシステムズ名古屋支店にて開催されました。

講師は当医院の関連矯正歯科診療所でもある、

名古屋矯正歯科診療所 院長の佐奈正敏先生です。

テーマは「“包括的”矯正治療について考える 」でした。

包括的矯正治療とは,他科との連携によって

総合的に行う治療をさす事が一般的ですが、

今回の講演は,成長発育段階を考慮した筋機能療法,

言語治療も含む、様々な患者におかれた背景を考慮して行われる

総合的な矯正治療についてのお話でした。

講演に際してはたくさんの資料をご準備頂き 

1 咬合と矯正治療 
2 歯周と矯正治療 
3 小児歯科と矯正治療(障害者の矯正治療) 
4 埋伏歯への対応 
5 外科症例 

の5つのトピックスのそれぞれについて、わかりやすくご教示いただきました。

また、それぞれのトピックスについてご提示された豊富な症例は、

長年、歯科矯正分野のトップリーダーとしてご活躍されている佐奈講師ならではのものでした。

歯科医療は学問体系として様々な分野に分かれており、

つい自分の得意とする分野から近視眼的なアプローチをしがちですが、

患者の抱えている問題を解決するためには、

包括的な見地から総合的な視野をもって治療計画を立てることが大切であると気づかされる、

意義深いご講演でした。

第13回中部地区大学・日本臨床歯周病学会中部支部合同研究会

2018年11月25日歯のコラム

11月23日(金) 勤労感謝の日に 

上記の研究会が愛知学院大学歯学部で開催されました。

各大学の研究者や臨床家の先生方の研究発表の後に、

特別講演で長谷川嘉昭先生

(東京都中央区開業、日本臨床歯周病学会認定医 指導医、日本歯周病学会認定医 評議員)

のお話を聞いて参りました。

演題は

『臨床検査が今後の歯周治療を変革させるのか』

でした。

今までの常識や経験に裏付けられた診断を行ってきた我々ですが

それは思い込みではないか、という興味ある内容でした。

具体的には、炎症(腫れなど)に対し、抗生剤を処方する際にも、

個々の病態に対し、どのタイミングでどれくらいの量を出すかの明確な基準を持つ必要がある。

その判断基準となるのが血液検査などの臨床検査である、などです。

歯周病の専門医である長谷川嘉昭先生は(ちなみに私 長谷川とは関係ありません)、

歯周病はもちろんのこと、インプラント、補綴をはじめとして非常に高度の臨床を行っている事で定評があり、

今回もその関連のお話になるであろうとの予想をしていたのですが、

その予想を超え、

「高い技術や審美性を持つことは当然で、大切なのはその技術に至るまでの過程において、いかに医学的な

判断が行えるか」

といったさらに高い次元のお話でした。

歯周病検査の値やデンタルX線写真、CBCT(CTレントゲン)像は

現症状の把握に有用だが、歯周病の原因を知るには不十分で、

hsCRP値の変化や歯周病原細菌検査、BMI(ボディー・マス・インデックス)、

fimA TESTなどの利用により原因を探ることが必要であり、

それは的確な治療方針へとつながっていく。

歯周病治療を進めて行くためのノウハウの詰まったとても有意義な講演でした。