7/4(木)に 新しいホワイトニング剤 ( ポリリンプラチナホワイトニング )のセミナーに
 歯科衛生士の内田と共に参加しました。
 歯科のホワイトニングは需要が高く、長谷川亨・歯科クリニックでも、
 かなり頻繁に取り扱っていますが、当院ではホームホワイトニング(自宅で行うホワイトニング)のみの取り扱いでした。
ホワイトニング剤は国内、海外とも多種類ありますが、
 効果に確実性があるのは、過酸化水素によるエナメル質のマスキング効果を狙ったもので、
 現在市場に出回っているホワイトニング剤はほとんどがこのタイプです。
最も漂白効果と持続性の高い方法が、過酸化水素によるホームホワイトニングである
 との考えから、当院ではこの方法のみ行ってまいりました。
 ここで、従来法の説明をさせていただきますと 
過酸化水素は ・・・・
オフィスホワイトニングでは  過酸化水素(35%)   を使用し
 ホームホワイトニングでは  過酸化尿素(10~30%  当院では16%と22% )   を使用します。 
   
 解説 )
  
 過酸化水素はその場で分解され、すぐに漂白効果はなくなるため、オフィスホワイトニングで使用されます。
 その際、強い光を当て、漂白効果を促進します。
一方、ホームホワイトニングで使用する過酸化尿素は、数時間で過酸化水素と尿素に分解され、
 その過酸化水素が歯の表面を漂白します。
 さて前置きが長くなりましたが、今回セミナーを受けたポリリン酸を使用するホワイトニング剤ですが、
 これは,従来の過酸化水素系のホワイトニング剤とはまったく作用機序が異なります。
 ポリリン酸は、元々ホワイトニング剤ではなく 骨再生促進作用や抗菌作用を有し、
 高次構造のポリリン酸が歯の表面の着色(ステイン)除去剤として応用されていました。
また、ポリリンには歯質強化 (虫歯予防効果)作用もあります。
ポリリン酸の作用機序は以下の通りです。
 従来の歯の表面のカルシウムイオンがポリリン酸と結合しポリリン酸カルシウムとなります。
 歯と骨の主成分はリン酸カルシウムの一種であるハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2
 ですが、ポリリン酸カルシウムはその性状に極めて似ていることにより、歯質強化修復作用を促し、
 その結果のひとつとして歯の表面の漂白化が起こるとのことです。
また、配合されているプラチナは、その触媒作用によりポリリンの効果を高める働きをするとのことです。
ポリリンは象牙質そのものを白くする画期的なホワイトニング剤であるとのことでした。

実施指導の佐藤先生・・・・俳優みたいです(^o^)
後半は実習を通してポリリンプラチナホワイトニングの効果を確認しました。
印象としては、従来の過酸化水素系のホワイトニングに比べ
 ・ 表面がつややか(ツルツル)
 ・ 時間が短い
 ・ 知覚過敏症状が出にくい   などの利点がありましたが、反面
・ セミナーでの症例では色の変わりが過酸化水素系ほどではない
 ・ 適切な薬剤や器具の管理が求められる
                    などのネガティブな面もありました。
しかし、結論としては、過酸化水素系とまったく作用機序が異なるホワイトニング剤の出現は
 画期的であり当院としても、是非導入したいと考えるに至りました。
当院の予約状況はかなり混みいっているため、新しいシステムを組み入れるには、
 いろいろな調整が必要ですが、まずは少しづつ実施して行きたいと思います。
ホワイトニングの恩恵を、一人でも多くの患者さんに受けていただきたい思います。