第32回 日本臨床歯周病学会に参加して 3

2014年7月30日学会, 歯のコラム

去る6月21日、22日に名古屋国際会議場で開催された、日本臨床歯周病学会第32回年次大会に参加させていただきました。

今年で年次学会に参加させていただくのは3回目になります。
毎年新しい歯科治療法のケースプレゼテーションをみてとても刺激をうけます。

今年の学術大会のテーマは『再生療法』でした。

数年前に参加した時はあまり聞き慣れない治療法だったのですが
最近では書籍などでもよくみかけるようになりました。

この2日間で全国各地からお見えになった歯科衛生士さんの
再生療法を用いたケースプレゼテーションを多数聞きました。

実際、再生療法を行うのは歯科医師です。

歯科衛生士は何をするのかというと患者さんのメンテナンスになります。

メンテナンスといっても業務はたくさんあります。

患者さんに日々の歯磨きを正しい方法で行っていただくよう、
指導をさせていただいたり歯のクリーニングはもちろんのことですが

治療にたいしてストレスを感じていないだろうか?不安に思っていることはないだろうか?
など患者さんとのコミュニケーションも業務の一つです。

また、それを歯科医師に伝えるのも歯科衛生士の大切な業務だと思います。
安心して患者さんに治療を受けていただけるよう
患者さんとドクターの架け橋になるような存在でありたいと思いました。

nakanorisagakkai

歯科衛生士  中野梨沙

第32回 日本臨床歯周病学会に参加して 2

2014年6月27日学会, 歯のコラム

先日の6月21、22日に第32回日本臨床歯周病学会に参加してきました。今年の会場は名古屋の国際会議場でした。

初めての参加でとても緊張しましたが、たくさんの歯科衛生士さんの講演、発表が聞けてとても勉強になりました。

今回のテーマは『再生へのかけ橋~成功への道しるべ』でした。再生医療についてです。

多くの講演の中でも、私が興味を持った講演は名古屋大学大学院医学系研究科循環器内科学特別講師の柴田玲先生による″メタボを学んで歯も健康に”という講演でした。

jacpフォーラム集合

メタボリックシンドロームと歯周病が関係していることみなさんはご存知でしたか?
そもそも、歯周病は肥満の人に多いそうです。そして心疾患で死亡した人は歯周病の重度な患者が多いというデータがあります。
つまり、適度なカロリー制限が大切ということです。カロリーを制限することは長生きにも繋がります。また認知症にもなりにくくなります。
これらの予防は簡単で、よく噛むこと、ゆっくり食べることでメタボリックシンドローム予防できるそうです。食べる早さも関係するということですね。これほど近い関係にあったということに驚きました。

歯周病という生活習慣病はお口の中だけではなく全身に関わってくるということが改めてわかりました。
今回の学会で学んだことを今後に活かしていきたいです。

歯科衛生士 雪山つばさ

第32回 日本臨床歯周病学会 に参加して 1

2014年6月26日学会, 歯のコラム

今年も、学会の季節がやって参りました。

医科系の学会は、春は6月 秋は10月開催に開催されることが多いです。

6月21日(土)22日(日)に行われた 日本臨床歯周病学会 にスタッフとともに参加して参りました。
今年は中部支部が主管で、名古屋開催です。

jacp会場

不肖 長谷川も運営のお手伝いをさせていただきました。
というか、一日目は運営でほとんど聴講できませんでした。

学会は 歯科医師向け、歯科衛生士向け あと一般市民にむけた教育講演など
バラエティーに富んでいますが、

なんと言っても今回の学会の目玉は

TONETTI, Mauriziov 先生(イタリア)の特別講演です。

マイクロスコープを使用した、最小限の侵襲(体への負担)で行われる歯周外科手術は目を見張るばかりでした。

オペのムービーの説明で

「これは一見簡単そうに見えますがそうではないでーす」(もちろん英語で)

と何度も念を押されていましたが、確かに個々の診断があり、手術に至るまでの患者管理や術前準備、そして何より確かな手技があって初めてあのような精密な手術ができるのでしょう。

サッカーW杯ブラジル大会で、イタリアはやや苦戦を強いられているので、TONETTI先生のご講演のテンションが下がるのが心配されたのですが、その不安を払拭する熱の入った講演でした。

さて、この学会は、歯科衛生士のプログラムが充実していて、それについては当院から参加の歯科衛生士さんにご報告いただきます。

jacpDH

中区歯科医師会 総会

2014年3月29日歯のコラム

本日は、昼から中区歯科医師会 総会です。恒例により学術講習会がありましたが、今回は、愛知学院大学歯学部有床義歯学講座 准教授の中村好徳先生です。

テーマは「磁性アタッチメントの臨床応用」でした。

磁性アタッチメントとは、いわゆる、磁石を用いた入れ歯の事です。

当院でも行っている治療法です。最近はフレキシブル義歯が人気で、やや回数は減少してますが、「良く噛める」という点においては、優れた治療法だと考えています。

MRI検査時の磁石アタッチメント義歯の取り扱いの注意点、磁石を義歯に取り付ける際の勘どころなど、示唆に富んだ講習でした。
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日本臨床歯周病学会中部支部合同研究会に参加しました。その2

2013年11月12日歯のコラム

10月6日に松本歯科大学で行われた合同研究会に参加してきました。

去年の6月の学会以来になるので、久々の講演でした。

衛生士の方の講演はどれも素晴らしかったのですが、特に
『全身エリテマトーデスを伴う慢性歯周炎患者の1症例』という
愛知学院大学歯学部の衛生士の方の講演がとても印象的でした。
全身疾患からくる口腔病変もあり、歯周疾患も伴っていて
治療後半から関節リウマチと骨粗鬆症にも罹患しているという
患者さんの症例です。

歯周疾患と全身疾患の関わりはとても密接です。糖尿病などもそうです。

症例の患者さんは全身疾患を抱えていて、リウマチで手首もうまく曲げられない
のですが、衛生士によるブラッシング指導とセルフケア支援で
歯間ブラシ、タフトブラシと手用の歯ブラシを使い分けれるようになり
良好な予後に繋がったということでした。

もし、わたしが術者だとしたら手用歯ブラシだけでも大変だと思ので
ここまで出来ればいいかな・・・
と思いブラッシング指導をためらってしまう気がします。

けれど、手の動かせる範囲でできることを衛生士がみつけ
負担がかかり過ぎないようにその方のペースでみていくことで
患者さんも頑張ろうというモチベーションに繋がったんだなと思いました。

ここまでできればいいかな・・・
と術者が思ってしまったらそこで終わりなのです。
患者さんのできることを探してあげれば患者さんの気持ちにも
変化があるのかなと思いました。

一人一人の患者さんに寄り添った指導をして
モチベーションをあげられる衛生士を目指していきたいなと
考えさせられました。

歯科衛生士  秋山 美樹