日本睡眠歯科学会に参加しました

2017年11月6日学会

11月3日(金)文化の日に日本睡眠歯科学会に参加して参りました。

会場は山口県岩国市(於:岩国国際観光ホテル)とチョット遠いのですが、

新幹線で約3時間と、思ったよりアクセスはよかったです。

今回は睡眠歯科医学基礎講座(研究編)に参加しました。

歯科と睡眠と何か関連あるの?と疑問にお感じの方もおいでかと思いますが、

歯科では主に、OSAS(閉塞性睡眠無呼吸症候群)のための

口腔内装置(Oral Appliance;OA)を扱っています。

睡眠学会2

OSAS(閉塞性睡眠無呼吸症候群)は 睡眠障害の一つで、

睡眠障害は交通事故や転倒事故などの間接的な原因となるばかりでなく

不登校や出社困難、うつ病などの神経症、身体疾患 ( 糖尿病、高血圧etc )

さらには寿命にも影響を及ぼすとのこと。

そして睡眠障害による社会的損失は3兆5000億円に及ぶとの試算もあるとのことです

この病気への対応はCPAP(シーパップ Continuous Positive Airway Pressure

 ;睡眠中、鼻から圧力空気を送り込む装置)の装着が最も効果的ですが、

装置が大きいため使用しにくい方のための選択肢に口腔装置(OA)があります。

200万人いるOSAS患者さんの中で、CPAP(シーパップ)を使用しているのは

40万人程度( 装置の供給数 )という事ですので、

150万人以上の患者さんに何らかのOSASに対する治療が必要といわれています。

口腔内装置(OA)は高い治療効果が現れる場合もありますがCPAPほど確実でありません。

しかし、取り扱いがCPAPに比べ簡易なので、その普及が期待されるところです。

睡眠時無呼吸症候群のセミナーの報告ブログもご覧下さい
2016年1月4日
http://blog.livedoor.jp/hasegawadental/archives/2016-01.html

睡眠学会1

とんぼ返りなので、観光もナシでしたが、偶然、会場ホテル前が、錦帯橋という観光名所でしたので、写真だけ撮って来ました。

日本臨床歯周病学会 第35回年次大会 その3

2017年8月8日学会

今年も連日暑い日々が続いておりますが、相変わらず日焼けし、

肌が日に日に黒く焼ける歯科衛生士内田です。

さて去る6月24日から25日、臨床歯周病学会in大阪へ行って参りました。

毎年院長とスタッフと朝待ち合わせをして行くのですが、今年は朝早くより

認定歯科衛生士セッションがあったので先に大阪へ向かいました。

臨床歯周病学会の認定歯科衛生士を取得し早くも5年が経過した.。

今では、たくさんの歯科衛生士の方と交流が増えとても有意義な学会参加になっています。

たくさんのご縁に感謝の毎日です。

今年のテーマは

Save Teeth! Save Imprants !~歯周病患者におけるインプラント治療~

ということでインプラント治療は歯科治療において近年とても身近な治療となった一方で

インプラント周囲炎、歯周炎も増加傾向にあるのが現状です。

今回の認定歯科衛生士セッションでは、X線(レントゲン)をどう読み取とり

歯周病基本治療にどう生かすか参加者でセッションしました。

X線は皆様ご存知のとおり、我々の体の状態を知るのに最も重要な診査法のひとつです。

歯周病治療に求めらる画像診査、診断はさまざまなポイントがあり、

歯科医師および歯科衛生士は治療する上で1つの判断材料として

日々の臨床に生かしているのですが、

同じX線をみて歯科医師は歯の治療を含め歯の健康管理のプロとして、

また歯科衛生士は歯の疾病予防のプロとして見解が異なることもあります。

歯周病治療を成功させるには歯科医師の見解と歯科衛生士の見解よりお

互いに情報共有し、同じ目線で歯周病治療に向き合っていく大切さを

改めて痛感したセッションでした。

さて、学会はセッションだけではなく、企業展示コーナーがあります。

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各歯科メーカーが最新の歯科機器や予防に関する材料までさまさまな展示があります。

いつもスタッフと各歯科メーカーに行き、サンプル品を頂いてはスタッフと試しあったり

話し合いながら当院でも日々予防に関する材料を新たに導入して、

みなさんの予防歯科のお手伝いができるようにしています。

今度は9月に富山にて日本審美歯科学会に参加する予定です。

また参加した際はみなさまにご報告させて頂きたいと思います。

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日本臨床歯周病学会第35回年次大会 その2

2017年8月3日学会

こんにちは。

今年も、学会の季節です。

6月24日、25日に大阪で開催された臨床歯周病学会に参加させていただきました。

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現在、インプラント治療は多くの歯科医院で行われています。

当院でも、インプラント治療をされる患者さんが増えてきています。

インプラント治療は咀嚼機能、審美機能が回復できる治療であり、

患者さんの生活の質の向上に大きく貢献しています。

しかし、すべての患者さんにおいてインプラント治療が成功するわけではなく、

インプラント周囲疾患(インプラント周囲粘膜炎、インプラント周囲炎)の発症や、

補綴物の破損などの問題が生じる場合もあります。

インプラント治療のリスクは、プラークだけでなく、

咬合(過重負担)、喫煙、全身疾患(糖尿病など)、生活習慣、ストレス

などがあげられます。

治療後のインプラントの長期安定を図るために重要なのがメインテナンスです。

メインテナンスでは衛生士が主体となって関わっていきます。

インプラント治療も歯周治療と同様に最終的にはメインテナンスによるケアが

重要になっていきます。メインテナンスではインプラント周囲組織の変化に気付けるかが、

トラブルを未然に防ぐポイントになると考えられます。

問題を早期に発見できるかは大きな問題に発展させないために大切です。

また、インプラントの部分は炎症がすぐさま骨まで波及します。

進行が早いので、毎日のブラッシングの前に患者さんご自身でインプラントの周りを

チェックしていただき、何か違和感や問題があればお早めにお知らせください。

インプラントの健康の維持には患者さんによるセルフケアがきちんと行えている

ことも重要です!

患者さんひとりひとりにあった口腔清掃道具を選択し、

どこをどのように磨けば良いのかお話します。

歯科医師と歯科衛生士が連携をとって、メインテナンスを行っていきます。

今回の学会では、

インプラントの問題点、

インプラントメインテナンスの方法や

重要性

についての講演や症例を、たくさん聞くことができました。

天然の歯を含め、インプラントも守れるよう、これからに生かしていきたいです。

院長先生、このような機会をありがとうございました。

写真は、2日目のお昼ご飯です(^_^)

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目の前で~!

お肉が柔らかくておいしかったです!ごちそうさまでした!

午後の講演は眠気と戦いながら・・・

和気藍子

日本臨床歯周病学会第35回年次大会 その1

2017年7月26日学会, 歯のコラム

みなさんこんにちは!

6月24日25日に大阪国際会議場で行われました、

日本臨床歯周病学会第35回年次大会

「Save Teeth!Save Implant!~歯周病患者におけるインプラント治療~」

に参加させて頂きました。

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歯周病とインプラントの関わりについての勉強が中心でした。

インプラントが入っている患者様も多く通院されてるので

身を引き締めて受けてきました!

天然の歯はもちろんインプラントは特に日頃のお手入れが重要です!

インプラントの周りにプラーク(歯垢)が溜まると

フィクスチャー(チタン製の人工歯根)と結合していた骨が

プラークの中にいた細菌によって炎症を起こします。

最初は歯茎が腫れている程度のもので、これを「インプラント周囲粘膜炎」

と呼びます。この段階で処置をすれば、顎の骨にダメージを与えずに、

ちょうど歯肉炎と同じ症状の段階で止める事ができます。

炎症を放置して顎の骨が溶け始めると症状はやがて

「インプラント周囲炎」にまで進んでしまいます。

これは炎症がインプラントの周囲の骨までまわってしまい

進行すると骨が溶けてなくなってしまいます。

しっかりとご自身のお口の中について理解して頂き、清掃を

行った上での歯科医院での定期的なメインテナンスが大切だと

再確認しました!

さて夜はとてもオシャレでおいしいディナーでした♪

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勉強後のディナーはよりおいしかったです!

2日目帰る前に大阪といえば粉物!ということで

お好み焼きを食べて帰りました♪

とても充実し刺激を受けた2日間でした。

院長先生、このような勉強の機会をありがとうございました。

今回学んだことを活かしてこれからの診療に

取り組んでいきたいと思います。

立松紀恵

日本臨床歯周病学会第35回 年次大会

2017年7月11日学会

6月24日(土)25(日)の二日間、大阪国際会議場(大阪府)に於いて日本臨床歯周病学会 第35回年次大会が開催されました。 当クリニックでは今年も、歯科衛生士3名と共に参加しました。

jacp2017

本年のテーマは「歯周病患者におけるインプラント治療」でした。
今や市民権を得たインプラント治療ですが、私の大学の頃はインプラント治療を教育する講座はもちろんなく、それに関連する講義すら受けたことがありませんでした。

そもそも既存講座の中で、どの講座がインプラントを扱うのかハッキリしませんでした。

歯を作るので補綴科(入れ歯やクラウンを扱う科)、もしくは、外科手術を伴うので口腔外科(お口周りの粘膜や骨の治療を行う科)が関連が深そうであったのですが、最もインプラント治療に対し積極的な研究が行われたのは、歯の周囲の組織の治療を行う歯周病科でした。
現在では、どの大学もインプラント科という独立した講座が設けられているようです。

歯を失った患者さんにとって、万能と思われていたインプラント治療は、開発以来その材料や技術の進歩と共に,大きな福音をもたらし続けてきたのですが、治療経過が長期に及ぶに伴い、問題点も指摘されるようになりました。その一つが「インプラント周囲炎」です。

これは、歯が歯周病に侵されるのと同様に、インプラントの周囲に細菌が付着することにより、インプラント周りの骨や歯肉組織が炎症を起こし、症状が進むとインプラントの脱落につながることも少なくありません。

インプラント周囲炎についての研究はまだ日が浅いので、インプラント周囲炎についての知見を得る機会が得られることはとても意義深いことです。今回の学会でも、私が過去に学んだ治療法に加えて、たくさんの新たな治療法や治療経過についての報告がなされました。

インプラント周囲炎は、適切な治療法により治療可能であることが示唆された有意義な学会でした。