日本歯科審美学会 第27回学術大会に参加して

2016年9月12日学会, 歯のコラム

猛暑も少し和らいだ今日この頃、皆様いかがお過ごしてしょうか。
歯科衛生士内田です。

去る8月27日から28日に日本歯科審美学会in 北海道へ参加して参りました。
今回の学会は1人での参加でしかも北海道…緊張しつつも北海道で美味しい
食べ物を堪能したいというワクワクドキドキで参加してきました~!

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さて、日本歯科審美学会は1987年の創立から昨年より一般社団法人化となり
現在では4600名の会員数を超える有数規模の学術団体として日本の歯科
審美学を支える歴史ある学会です。

私自身も本学会ホワイトニングコーディネーターを2007年に習得し、当院で行う
ホワイトニングに関する正しい知識の情報提供とともに皆様のお口に対する
審美のお手伝いをさせて頂いております。

今年のメインテーマは「歯科審美 さらなる高みを目指して」をテーマに
保存学、補綴学、矯正学、歯科衛生士教育講演、歯科技工士教育講演と
幅広くシンポジウムが行われました。

審美といえば歯のホワイトニングはもちろん、セラミックやコンポジットレジン、
矯正治療の症例など専門分野がそれぞれありますが、
今回歯科衛生士教育講演のメインは超高齢社会の歯科審美について。

普段診療所の臨床家にはなかなかピンとこないテーマではありますが、
現在の日本は超高齢社会に突入していることはみなさんご存知の通りで、
医療と介護のさらなる連携、多職種における連携が必要と言われています。
(多職種とは医師、歯科医師、看護師、歯科衛生士など医療従事者の
専門性を生かし総合的に医療を提供すること)

今回の教育講演では地域保健看護やチーム医療でご活躍されている看護師さん
2名と要介護現場でご活躍されている衛生士さんの3名でのセッションでした。

口腔ケアの重要性と審美性の高い補綴物やインプラントの口腔ケアから、
口腔衛生と口腔機能向上させ歯科審美を維持することで
「食べる」を支援することにつながるというお話でした。

これは高齢者や要介護高齢者だけに限らず、すべての人に当てはまる話しではないかと考えます。

実は審美学と歯周病学は深く関連しており、そもそも審美歯科治療とは
歯を白くさせるだけ、綺麗なセラミックだけを装着するだけでは
バランスのとれた治療かと言われると疑問が残ります。

いろいろなイメージがあると思いますが、審美歯科治療とは、

「歯や歯肉の色(色彩美)や形態(形態美)などの自然な外観と機能(機能美)を
バランスよく回復することにより美しい笑顔と口腔機能の維持を獲得する」

が大前提になります。

せっかく歯が白くなっても、歯茎が赤く腫れていたり、
セラミックと歯茎のバランスがよくなければ調和のとれた審美治療とはかけ離れてしまいます。

なかなか普段聞くことのできないセッション内容に
口腔衛生(お手入れの管理)と口腔機能の向上の大切さを改めて痛感した学会でした。

長々とご報告しましたが…

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海鮮もほどほど楽しんだところで、地元では有名なジンギスカンのお店に行ってきました~!
1時間半待ちましたが…お肉独特の臭みもなく、学会とともに充実した北海道でした☆

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~5

2016年8月20日学会, 歯のコラム

みなさんはじめまして、新人衛生士の立松です!
7月9日10日に行われた臨床歯周病学会の報告をさせていただきます。

初めての学会でドキドキした気持ちで福岡へ向かいました。
到着してすぐ認定衛生士さんの全身疾患と歯周病との関連の症例発表を聞き、患者さんのお口の中だけでなく全身についても考えながら歯のクリーニングをやっていかなければならないなと思いました。

その後の講演会では、患者さんに合った歯ブラシの選び方、歯牙の形態や歯肉の状態に合った道具の選択、道具のお手入れの仕方のお話を聞きました。
今回学んだことを患者さんへのクリーニングに生かしていきたいと思います!

さて、福岡といえば美味しいものがたくさんある!!
ということで私はごはんについて詳しく報告させていただきます♪

まずはもつ鍋!

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お店の入り口のフロントはもつ鍋屋さんとは思えないゴージャスさでオシャレな雰囲気でした!

お鍋は味噌ベースと醤油ベースの2つのもつ鍋を注文!
味噌ベースのお鍋はとってもクリーミーで濃厚!!煮込んでいくとさらに濃厚に…♪
醤油ベースのお鍋はコクがありながらもさっぱり!
交互に食べ、気分を変えながら頂きました。
どちらのお鍋もぷりっぷりなモツと野菜の甘みがマッチしていてとても美味しい本場のもつ鍋を楽しむことができました!スープを飲み干すほどの美味しさでした!

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もつ鍋を楽しんだあとは〆の雑炊です♪
旨味がたっぷり出た出汁での雑炊は美味しくないはずがありません!お腹いっぱいでしたがペロリと食べられちゃいました!

最後は別腹のデザートまで美味しく頂きました!

院長先生、ご馳走様でした!

もつ鍋の後は…
衛生士4人で屋台巡りへ行きました♪

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博多ならではの屋台です!
遅い時間に食べる焼きラーメン、焼き明太子は格別でした( *´艸`)

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院長先生、このようなとても勉強になる機会をありがとうございました。

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~4

2016年8月19日学会, 歯のコラム

こんにちは。
7月9日、10日に福岡で開催された臨床歯周病学会に参加させていただきました。
私は飛行機が苦手でドキドキでしたが安全運航で、あっという間に福岡に到着。
出発するとき名古屋は大雨でしたが、福岡は雨も降っておらず、安心しました(^_^)

現在、高齢でも、自分の歯を有する人の割合が増えていますが、歯周病にかかっている人の割合も増えています。実は、残っている歯が歯周病になっているのです。

歯周病の主な原因はプラークです。プラークによって付着が壊されます。そのため、治療にはプラークコントロールが大切です。歯肉の上(縁上)、歯肉の中(縁下)どちらかのプラークコントロールが不十分であれば改善していきません。ドクターや歯科衛生士の縁下のクリーニングに加えて十分なブラッシング(歯磨き)が必要です。歯ブラシの選択、磨き方から、歯間ブラシなどの補助用具の使い方、まずはブラッシングのお話からしていきます。患者さんのプラークコントロールが確立してからSRP(歯周ポケット内部に入り込んだ歯石や 細菌を除去し、根面の汚染物質を取り除くこと。)に移行します。
また、プラークの他にも歯周病が悪化する要因があります。例えばブラキシズム(歯ぎしり)です。この場合はプラークコントロールに加えて力のコントロールが必要となります。咬合が強い人には、力の受け入れる側への対応(ナイトガード、T-fix)よりも、力に対する問題を提示し日中のくいしばりを意識してもらったり、リラックスして寝てもらうなど、力の入力側への対応が重要になります。このように、プラークによる炎症のコントロールのみではなく他の要因も把握してコントロールしていかなければなりません。
・咬合性外傷
・分岐部病変
・ポケットが咬合型(中央部が深い)
・全身疾患
これらがあてはまると歯周病は治りにくくなり、進行もしやすくなります。プラークのみではなく、口腔内をしっかりと観察し、また、生活背景や食生活などからも口腔環境を損う原因を見つけ、リスクを減らしていきます。日常のブラッシングなど、歯周病治療には患者さんの積極的な参加も大切になります。治療を頑張れるよう、私たちも努力していきます!

今回学んだことを今後に生かしていきたいです。院長先生、このような機会をありがとうございました。

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写真は、新天町にあったおみこしです。サザエさんになっていてかわいいです!飾り山笠 というそうです。様々な場所にあって場所によってそれぞれ飾りが違うみたいです。
ちょうど、博多祇園山笠 というお祭りの期間でした。(^.^)

和気藍子

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~3

2016年8月11日学会, 歯のコラム

今年の猛暑にも負けずに日々臨床に励む歯科衛生士内田です。

今年も臨床歯周病学会に参加して参りました。

今年の会場は福岡!飛行機に乗って学会参加するのは北海道以来なので、学会参加ながらワクワクドキドキでした。(ワクワクドキドキも学会の醍醐味です)

今年の年次大会はのタイムスケジュールは例年と異なり、歯科医師セッションと歯科衛生士セッションのスケジュールもより盛りだくさんのプログラム内容となっており、充実した講演内容となりました。

認定歯科衛生士向けのプレミアムセミナーも開催され、初日の全講演会終了後に参加して参りました。

認定歯科衛生士以外は参加できない厳重大勢のなか
今回のプレミアムセミナーの講演内容は
急速に需要が高まっているインプラントについての講演でした。

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当院でも需要の高いインプラント治療ですが、インプラントをしたら歯周病に罹患しないとは限りません。

そのため、私たち歯科衛生士はインプラント治療を成功させるため予防の観点からインプラントを歯周病に感染させないという重要な役割を担ってます。

まずインプラントをより長く保存させるには

①プラークコントロール(磨き残し)を徹底すること
②個々の歯周病リスクの評価
③喫煙歴があるか(これ重要)
が挙げられます。

その他に全身疾患や口腔管理、インプラント治療における歯科医師との情報共有も大切な要因となります。

インプラント治療の需要が高まる中、それに平行して
インプラント歯周疾患(インプラント周囲炎)の有病率も上昇傾向にあるのも現状です。

インプラント治療を受けられた患者様が”第2の歯”としてより長くインプラントとお付き合いできるよう診る目を養いさらには技術向上に努力していきたいと思います。

今年は臨床歯周病学会だけでなく、日本審美歯科学会にも参加します!

今年の審美歯科学会は北海道なので、また飛行機に乗ってワクワクドキドキしながら…

って1人で参加するのでどちらかというととてもドキドキ…
1人旅に出掛けるような感じです

また審美歯科学会の参加報告もさせて頂きます~

しっかり勉強して、みなさんのお役に立てるようにパワフルに活動したいと思います

日本臨床歯周病学会 第34回年次大会 ~2

2016年8月11日学会, 歯のコラム

平成28年7月9日(土)10日(日)に福岡県で日本臨床歯周病学会第34回年次大会に参加させて頂きました。

jacphgukuoka

近年、高齢化で患者さんで全身疾患をもつ方が多い現実を実感する事が多くなってきました。
今回の学会では全身疾患がある患者さんへの歯周基本治療の進め方という講演が数多くありました。

歯周病は多因子疾患であることから、個々の患者さんのケース別での歯周治療の組み立てが必要になります。

例えば、慢性腎不全で血液透析を受けている患者さんは易感染であること、カルシウム拮抗剤(降圧剤)を服用していると歯茎に炎症が起きやすいこと、血圧の関係から外科処置には注意が必要なこと、がリスク因子としてあります。

今回聞いた発表は、歯科衛生士が、歯周状態を良くすることにより、慢性腎不全患者の主な死因の一つである心不全を引き起こす動脈硬化症のリスクを軽減できる可能性があることを患者さんに説明し、ブラッシングの重要性や歯周病ケアについての理解を深めてもらい、結果、医科との連携もあり、口腔内環境の改善だけでなく、腎不全患者の合併症のリスクも減らすというにことに繋がったとの報告でした。

全身疾患の知識も身につけることで、患者さんが口腔内に関心を持ってもらえるように導いていくことができるということ。また、口腔ケアの向上が全身への健康に繋がることや、患者さんの全身の特異性を知ることで、患者さんに安心して歯周治療を受けてもらえる事ができるということを学びました。

「木を見て森を見ず」
ある衛生士さんの講演で聞いた言葉です。
目先のことに目を向けがちですが、広い目を持つことで色々なことに気づけるよということでした。
私も衛生士として広い目を持って、患者さんに合った口腔ケアをしていき、患者さんを口腔内だけでなく全身の健康も守っていきたいなと強く思いました。

先週の衛生士ミーティングでは、この内容をプレゼンとして発表することができました。

この場を借りて、院長先生、このような勉強の場に行かせていただきありがとうございました。

奥野 美樹

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