JAO定例研修会(経皮的曝露について)

2019年11月2日研修会・講習会

2019年9月28日 
JAO(日本オッセオインテグレーションアカデミー)の9月定例研修会が開催されました。

 講師は国立病院機構名古屋医療センター 歯科口腔外科医長の宇佐美 雄司 先生でした。 
テーマは 
「歯科診療における経皮的曝露(針刺し)の対応」

すこし難解な題目ですが、
いわゆる医療従事者の針刺し事故に対する対処法についての講義でした。
 

名古屋医療センターは今回のような医療事故に対する感染のみならず、
 東海ブロックの、医療感染に対する拠点としての機能を果たしています
当院でも対策を行っていますが、
 針刺し事故は、各自が注意するというよりも、
事故が起こらない仕組み(システム)が大切であると思います。
 一旦事故が起こると、まず検査を行いますが、 
これは免疫を有しているかどうかのの検査であり、 針刺しにより感染したかどうかがわかるのは約1ヶ月後であるとのことです。 
そしてその後も3から6ヶ月毎にフォローが必要です結論としては、最も感染の可能性が高いB型肝炎(HBV)への対策として
ワクチン接種を受けることが最も有効な針刺し事故対策であるとのお話でした。

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副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)についての セミナー

2019年9月30日研修会・講習会

9月26日、副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)についての セミナーに参加しました。

講師は名古屋市千種区のアルゴメディカルサロン院長小倉行雄先生(医師 )です。

副腎は、左右の腎臓の上部にあるホルモン分泌器官で、

ストレスに対処するホルモン「コルチゾール」をはじめ、

生命の維持に欠かせない様々なホルモンを分泌する器官ですが、

ストレスによりコルチゾールが過剰に分泌される状態が続くと、

副腎が疲れて必要なときに十分な量を分泌できなくなり、

ストレスと闘えなくなる。

この状態を『副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)』と呼ぶそうです。

正式な病名ではなく、欧米や日本のような先進国でもまだ深く認知されていない病気ですが、

副腎疲労になると、炎症を抑えられず

疲労感や様々な不調が出やすくなると言われています。

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例えば、副腎から分泌されるコルチゾールは血糖値や血圧のコントロール、

免疫機能や神経系のサポートをつかさどるため、

副腎疲労を起こして分泌がうまくいかなくなると、

生活習慣病やうつ症状、花粉症などのアレルギー症状、

橋本病やバセドウ病などの自己免疫疾患を発症することもあるとの事です。

ここでいうストレスには、精神的なストレスだけでなく、

大気汚染や食品の添加物、気温の変化、食生活の変化、

持病や感染症など、体内で炎症を起こす恐れのあるもの全てが含まれ、

歯科で使用されるかぶせものや詰めものの金属が、

副腎の機能と関連するとのことです。

歯やお口に問題が無いのに、不定愁訴を訴えられる患者さまへの

対処法の1つとして考えたいと思います。

JAO 3月定例研修会 ~ 歯科医院における産業医研修

2019年3月31日研修会・講習会

2019年3月16日(土)に
 
JAO 3月定例研修会がソフィアインプラントセンターで開催されました。

講師は 浦上 年彦 先生(ゆうあいクリニック院長、トヨタ自動車(株)本社産業医) で、

「職場において対応に苦慮するメンタル不調者への対応 - 事例検討を中心に」

をテーマにご講演いただきました。

一般歯科医院の開業医である我々にとってなじみが少ないのですが、

「産業医」はすべての業種において、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに

1人以上が選任され、その仕事のほとんどが従業員のメンタル管理であるとのことでした。

今回の講演では、日々の歯科診療で従業員の安全を守りながら

診療を進めていく際に 配慮すべき様々な知識

(双極性障害やうつ病、パーソナリティ障害など)や知見をお示し頂きました。

普段なかなか聞くことの出来ない、産業医の視点からのさまざまなトピックスを、

実際の事例中心にお話しいただきましたが、いずれも目新しく興味深い内容ばかりでした。

遠方にお住まいの浦上先生ですが、例会後の二次会にもご参加いただき、

とても楽しい例会となりました。

第16回EBAC合同研修会

2018年12月2日研修会・講習会

12月2日は、口臭治療の認定診療のための本年度の研修会でした。
シェラトン都ホテル大阪です。

当院からは、口臭外来担当者3名で参加しました。

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朝7時から近鉄乗ると、

ほんだ歯科に研修に何度も(6回くらい) 通ったのが思い出されます。

本田俊一先生は口臭治療の世界的な権威ですが、

毎年の新しい知見や治療法についての報告が行われるのがこの研修会の目的です。

全国から参加した400人以上の認定者は指定席にすわり、

その年の認定の継続を受けます。

それにより、ほんだ式口臭治療のレベルが維持されると共に、

各診療所では治療内容をバージョンアップすることができます。

森田学 教授(岡山大学予防歯科学)から、水素水と歯周病について、

Jon L .Richter 教授(University of Pennsylvania)から

プロペリ(口臭予防剤)の初期歯周病についての講演がありました。

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口臭治療は、まだまだ発展途上の分野で、これからも研究、開発される分野であると思います。